日の丸酒場 Hinomaru-sakaba @ 八広
年明けに、京成押上線の八広にある日の丸酒場さんを訪問いたしました。
こちらのお店は八広の駅の真下といって良い場所にあり、非常に便利な立地にあります。お店は苦みばしった顔を愛想で包み込んだ三兄弟で切り盛りされており、一番の働き者は三男のタッちゃん。引き戸をカラリと開ければ、タッチャンの「らっしゃい〜」という声で迎えていただけます。しかしほんとにVシネマに出演していそうな三兄弟。お店は入り口左手のL字カウンターのほか、手前の座敷には4人座れる角形のちゃぶ台が6つ、奥の座敷にはこれまたちゃぶ台が6つあります。
ここの凄さは焼酎ハイボールに現れていると思います。いわゆる下町の酎ハイで、天羽の梅入り。席について「ボール」といえば、グラスが置かれ、炭酸一本ほぼ垂直にしてグラスに注ぎます。残ったグラスの隙間を埋めるのは金宮と天羽からなる大人のミックスジュース。これを表面張力を利用してグラスいっぱいにに注ぎいれます。カウンターに座ったお客さんの半分は、まず口でグラスをお迎えし、量を調整したした後手に取ります。なお、このエリアではこの金色に輝く液体をボールないしハイボールと呼び、ウイスキーハイボールはウイハイと呼ぶのが習わしです。何が凄いかは、グラスに口を付ければわかります。薄べりのグラスのキレは凄まじく、一杯300円と標準的は価格ながらダントツの品格を醸しています。昔、グラスの話を聞きましたがいわゆる16ozのグラスを使用されており、一客3,000円近いのだそうです。このこだわり、脱帽です。
アテをどうするか考えます。まず、一番時間のかかるポチ(ポテトチーズ焼)とさっと出していただける目ン玉(目玉焼き)を注文。私の好みは知っていただけているので、プルプルの黄身をを震わせる様に持って来ていただけます。いつものように開眼式を執り行えば、後は千切った白身を黄身にディップしていただきます。ボールをいただきつつ、全ての白身を黄身一つでやっつけ終われば、本命であるポチの登場。ポチはオープンで焼かれていますので、到着時はチーズがグツグツと泡立ち、その音は食欲をこれでもかと刺激してくれます。このポチに生卵を落とし入れ、余熱で火を通すとポチ玉というお料理に変わるのですが、既に目ン玉をいただいていますので、残った黄身をOn The ポチ。ボールを追加しアツアツのポチと交互に口へ運べばパラダイス。ポチもここ掘れワンワンとその身を捧げてくれます。このポチ、食べ終わった後が大切。箸をグーでしっかり握り、グラタン皿の周りに張り付いたチーズをガシガシ剥がしにかかります。このハガシだけでもうワンボール。
このお店で忘れていけないのが、フライ類。ラードで揚げてくれるのでコクが違います。色々ありますが、この日は串カツを締めに持ってくることにしました。ほとんど玉ねぎなのですがそれがまた良いのです。ソースをさらりとかけ、キャベツは塩。辛子をちょっと付ければ、飯によし、酒に良しの究極の物体と化します。
あぁ、そんなこんなですでに四杯。のフォアボールは厳禁と頭では理解しつつも、身体をコントロールできない自分がいたりして。ここはやっぱり素晴らしいお店だ。
看板
ボール
目ン玉
開眼式後
ポチ
変化球なポチ玉
串カチュ
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日の丸酒場
03-3612-6926
東京都墨田区八広6-25-2