四十、五十は洟垂れ小僧

今日もやっぱり腹が減る、喉が鳴る。そんな中年男の備忘録。

山城屋酒場 Yamashiroyasakaba @ 住吉

10年ぶりに、住吉にある山城屋酒場さんを訪問しました。こちらは私の職場が錦糸町にあり、住まいのあった浦安から自転車通勤をしていた時代に毎日のように顔を出していたお店。都営または東京メトロ住吉駅のA1出口をでたら右に進み、すぐぶつかる四ツ目通りを右折。50mも進めば右手にそのお店はあります。

洗い晒した暖簾を掻き分け、店内を伺います。目の前のL字カウンター正面は、既に満席の様子。奥のテーブル席は、予約席のため行けません。辛うじて空いていそうなコーナーを発見し、いざ出陣!

 

戸をカラリと開ければ、皆さん静かに呑まれています。それでも、ワーンと耳鳴りがするような独特の空気で満たされているのは、ここが活気のある居酒屋さんである証拠。お迎えの言葉には会釈でお応えし、想定通り目の前のコーナーに通されます。

 

まずは呑みもの。こちらは酎ハイがオススメ。こちらの酎ハイは、江東・江戸川エリアでは珍しく、天羽入りの下町ハイボール。でも京成線沿線とは違い、ボールとは呼びません。あくまでも「酎ハイ」と呼びます。なお、江東・江戸川エリアで「ボール」とか言ってしまうと、ウヰスキーソーダが自動的に出るお店ありますのでご注意を。

呑みものを頼めば、目の前に黄色い液体と氷の入った金宮のグラスとアズマ炭酸が一つ置かれます。この「別々」スタイルもこちらの特徴。ただホッピーのように、外一に対して中複数というのには無理があり、一口呑んでは残ったソーダを注ぎ足すといった具合。のんびり呑めるのもここの良いところです。

【酎ハイ】

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次は腹ごしらえ。野菜煮やら煮込みも旨いが、いつも良い魚魚を出されています。今日はカワハギもある、粕漬けの銀ダラもある、赤イカも好きだしと、気になる短冊が目の前に広がり、まさに気も狂わんばかりの状況を呈します。そこで、お通しのツブ貝をやっつけながら、火照った気持ちと頭を鎮めます。

 

そんなこんなで、一品目は煮込みを注文。東京三大煮込みというのがありますが、私にはこちらの煮込みが入らないことが理解できません。甘い味噌に煮込まれているのは、シロやガツ。その他の具材はコンニャクのみ。刻みネギさえ散らさない潔さと圧倒的な仕込みの良さが光ります。途中から七味をかけていただけば、また別の表情も見せてくれます。

【煮込み】

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お次はやはりお魚系。最初から目についていたイカの肝和えを注文。一筋箸でつまみ、口へと運べば、ゴロの旨みと共に柚子の香りが広がります。見た目は塩辛ですがそんなに浸かった感じはありません。でも確実に熟成されています。これは塩辛以上かつ刺身以上です。

【イカの肝和え】

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最後の一品を何にしようかとじっくり考えます。お魚系に惹かれながらも、〆はこちらの名物「トン唐」にしました。要は豚の唐揚です。到着直後、お皿から衣の香ばしい香りが鼻腔になだれ込んできます。使用されているお肉は、おそらく豚の肩ロース。一切れ口に運べば、豚の油の甘さと衣の香ばしさが見事にがっぷり四つ。近年まれにみる好取組です。ちなみに下味がしっかりしているので、ソース等は要りませんよ。

【トン唐】

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そうこうしている間に、三杯と三品が片付いたためお勘定。しめて2400円。なんとありがたいことでしょう。しかも帰り際には女将が、「あれ?昔来てた坊主頭のお兄ちゃん?髪型変わってわからなかった。早く言いなさいよ」とのお言葉。いや、懐かしさに涙が出そうだ。

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山城屋酒場

03-3631-1216

東京都江東区住吉2-7-14

https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13024955/